結婚が決まったら提出する婚姻届。しかし、いざ書類を準備すると「証人って誰にお願いすればいいの?」「どんな条件があるの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。実は、婚姻届の証人選びには法的な決まりがあり、間違った記入をすると受理されない可能性もあります。この記事では、証人の条件から依頼の仕方、記入時の注意点まで、婚姻届の証人に関するすべてを詳しく解説します。
婚姻届の証人とは?基礎知識を完全解説

婚姻届の証人とは、結婚する二人に結婚の意思があることを公的に証明する重要な役割を担う人のことです。民法第739条により、婚姻届には成人の証人2名以上の署名が義務付けられており、証人欄に記載がない場合は婚姻届が受理されません。
証人制度の主な目的は、偽装結婚や無断での婚姻届提出を防ぐことにあります。証人は、届出が当事者の合意によるものであることを確認すべき義務があるとされており、結婚の意思確認という重要な責任を負います。
2022年4月1日の法改正により、成年の年齢基準が20歳から18歳に引き下げられたため、現在は18歳以上であれば証人になることが可能です。また、2021年9月1日からは婚姻届の押印義務が廃止され、2026年2月現在も証人の印鑑は任意となっています。
証人になれる人の条件と選び方のポイント

証人になるための基本条件
婚姻届の証人になるために必要な条件は明確に定められています。まず、18歳以上の成年であることが必須条件です。これは日本国籍者だけでなく、外国人の場合も同様で、その外国人が本国で成年に達している必要があります。
国籍や性別、職業による制限はなく、親族でなくても友人や知人でも問題ありません。ただし、証人は必ず本人が直筆で署名する必要があり、代筆は一切認められていません。
誰に証人をお願いするのが一般的?
結婚スタイルマガジンSNSアンケートによると、約7割の人が両親に証人をお願いしています。最も多いのは「両家の父親」で54.8%、次に「両家の母親」が15.6%となっており、両親が証人の第一候補として選ばれているのが実情です。
両親以外では、兄弟姉妹や親しい友人に依頼するケースもあります。大切なのは、二人の結婚を心から祝福してくれる人を選ぶことです。また、証人になってもらう方には事前にお願いをして、快く引き受けてもらえる関係性の人を選ぶことが重要です。
証人欄の正しい書き方と記入時の注意点

証人欄の記入項目と書き方
証人欄には以下の項目を記入する必要があります:
- 氏名(必ず証人本人の直筆)
- 生年月日
- 住所
- 本籍
- 署名または押印(押印は任意)
特に注意が必要なのは、住所と本籍の記載です。住所は住民票に記載されている正式な住所を、本籍は戸籍謄本に記載されている本籍地を正確に記入してもらう必要があります。外国人を証人にする場合は、本籍欄に国籍を記載します。
よくある記入ミスと対処法
証人欄でよくある失敗として、住所や本籍の記載間違いがあります。事前に証人の方に正確な住所と本籍を確認しておくことで、スムーズに記入してもらえます。
もし記入を間違えた場合は、修正液や修正テープは使用せず、二重線を引いて余白に正しい内容を記入してもらいます。訂正印は必要ありませんが、余白がない場合は新しい婚姻届を用意する必要があります。
押印する場合は、シャチハタなどのゴム印は使用できません。認印や実印を使用してください。ただし、2026年現在は押印が任意のため、署名のみでも問題ありません。
証人がいない場合の解決策と代行サービス

証人が見つからないときの対処法
身近に証人をお願いできる人がいない場合でも、心配する必要はありません。まずは、親族や友人、職場の先輩や同僚など、幅広い人脈から検討してみましょう。証人は結婚式に参列してもらう必要はなく、書類への署名のみなので、比較的お願いしやすい役割です。
どうしても証人が見つからない場合は、証人代行サービスを利用する方法があります。この サービスは、法的に問題のない第三者が証人として署名を行うもので、多くの結婚相談所や行政書士事務所で提供されています。
証人代行サービスの費用と利用方法
証人代行サービスの費用相場は、業者によって異なりますが、3,000円から1万円程度となっています。サービス内容には、証人としての署名だけでなく、婚姻届の記入方法についてのアドバイスや、提出時の同行サービスを含むものもあります。
利用を検討する際は、信頼できる業者を選ぶことが重要です。行政書士や司法書士などの資格を持つ専門家が運営するサービスを選ぶと安心です。
証人になることのリスクと責任について

証人の法的責任とリスク
多くの方が心配される証人のリスクについてですが、基本的には証人になったからといって特別な責任を負うことはありません。結婚生活が破綻して離婚に至った場合でも、証人が責任を問われることはありませんし、金銭的な負担を求められることもありません。
ただし、事情を知りながら偽装結婚に加担した場合は別問題となる可能性があります。虚偽の届出によって戸籍に不実の記載がなされた場合、損害賠償責任が生じる恐れがあるとされています。そのため、証人は届出が当事者の真の合意によるものであることを確認することが大切です。
証人を依頼する際のマナーと配慮
証人を依頼する際は、相手への配慮を忘れずに行いましょう。婚姻届の証人欄は、二人の結婚の意思を確認してから署名するものなので、結婚の報告と同時にお願いするのが適切です。先に書いてもらうのは失礼にあたります。
また、証人になってくれた方には、婚姻届を提出したことを報告し、感謝の気持ちを伝えることが大切です。お礼の品を渡す必要はありませんが、心からの感謝を示すことで、良好な関係を維持できます。
外国人を証人にする場合の特別な手続き

外国人を証人にする場合、いくつか注意すべき点があります。まず、その外国人が日本の成年年齢である18歳以上であることが条件です。本籍欄には出身国の国籍を記載し、住所は日本国内の現住所を正確に記入してもらいます。
市区町村によっては、外国人証人の本人確認のため、在留カードやパスポートなどの提示を求められる場合があります。事前に提出先の役所に確認しておくとスムーズです。
また、日本語での記入が困難な場合は、カタカナやローマ字での署名も認められることが多いですが、これも事前に確認しておくことをおすすめします。
まとめ:婚姻届の証人選びで失敗しないために

婚姻届の証人は、18歳以上であれば親族や友人など誰でもお願いできます。約7割の方が両親に証人をお願いしており、特に両家の父親が証人になるケースが54.8%と最も多くなっています。証人欄の記入は必ず本人の直筆で行い、住所と本籍は正確に記載することが重要です。もし証人が見つからない場合は、3,000円から1万円程度で証人代行サービスを利用することも可能です。証人になることに特別なリスクはありませんが、偽装結婚への加担は避けなければなりません。外国人を証人にする場合は、事前に必要書類を確認しておきましょう。大切なのは、二人の結婚を心から祝福してくれる人に証人をお願いし、感謝の気持ちを忘れずに伝えることです。


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