任意売却の流れとは?注意点と成功させるコツを徹底解説!

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中西諒太
監修者
静岡県出身。城都不動産株式会社 代表取締役。宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/住宅ローンアドバイザー/日商簿記検定2級|賃貸仲介・売買仲介・賃貸管理会社にて勤務後、独立。現在はWEBメディア運営と不動産賃貸業を経営。
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任意売却を検討するにあたって流れを一通り知っておくことは非常に重要なことです。それは任意売却が通常の不動産売却と異なる売却方法だからです。

前もって任意売却の流れを把握しておかないと、事前に準備ができず売却までに時間がかかってしまいます。任意売却の流れを把握しておけば、事前にやるべきことがわかり自宅を高く売却できる可能性も高くなります。

本記事では任意売却の流れだけではなく、注意点と成功させるコツについても解説していきます。

任意売却を検討している方が抑えておきたいポイントがわかる内容になっているのでぜひご参考くださいませ。

任意売却会社の中には買い叩いてくる悪質な業者もあるので要注意です。そういった悪質業者を見分けるためには複数の不動産会社を比較することが重要です。比較をし、自宅の正しい売却価格がわかれば、自分にとって最適な売却手段を知ることができ、高額売却にもつながります。
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目次

任意売却とは

任意売却とは

任意売却についてかんたんに解説します。

任意売却は基本的に住宅ローンを滞納している人が行う不動産売却の方法です。不動産競売とは違い通常の不動産売却と同じくらいの価格で売却しやすいのが任意売却の特徴です。

また、引っ越し費用などの諸費用が売却費用から補填できるのも大きなメリットです。

任意売却の流れ

任意売却の流れ

任意売却は基本的に住宅ローンの返済が滞納している場合におこなう売却方法です。そのため通常の不動産売却のようにいきなり査定して売却手続きに進むわけではありません。金融機関とのやりとりがあって任意売却の手続きは進んでいきます。

任意売却の大まかな流れは下記のとおりとなります。

STEP
金融機関からの督促状が届く

住宅ローン滞納1〜2ヶ月後

STEP
現状の把握

数日

STEP
不動産会社の選定

約1〜2週間

STEP
不動産価格の査定

約1〜2週間

STEP
住宅ローン残高を確認

約1週間

STEP
債権者への確認・許可をもらう

約1〜3ヶ月

STEP
任意売却の開始

約1〜3ヶ月

STEP
売買契約の締結 

約1〜3ヶ月

STEP
任意売却物件の決済・引き渡し

契約から1ヶ月

      

金融機関からの督促状が届く

住宅ローンの滞納が続くと金融機関から支払うよう連絡がきます。最初の1〜2ヶ月は電話連絡が主な連絡手段ですが、2ヶ月以上滞納が続くと督促状や催告状が届きます。

書類によって通知されることで”期限の利益”を失います。

期限の利益・・・一定の期日が到来するまでの間ローンの返済をしなくてもいい利益のこと。ローン契約の場合、借り入れた人は返済義務を負い、契約書でお金をいつまでに返すかという期限を定めます。

住宅ローンを一括で返済できればいいのですが、大半の場合は一括返済ができず、競売に向けて手続きが進んでいきます。ここで選ばれるのが任意売却です。

任意売却は督促状が届いてからすぐに動いていきましょう。

現状の把握

今後のためにも少しでも早く現状把握しておくことが重要です。

  • 残債がいくらあるのか
  • 返済期間は残り何年か
  • 自宅の価値はどのくらいか

任意売却を行うためにはまずはローン残高の確認が必要です。下記のものからローン残高を確認することができます。

  • 返済予定表
  • 残高証明書
  • 金融機関のWEBサイト

返済予定は郵送されてくるものなので、保管してあることが多いので確認してみましょう。

現状を把握すれば今後任意売却を進めていきやすくなります。より正確に状況を把握したい場合は金融機関に借入状況を聞いたり、不動産会社に自宅を査定してもらうとよいでしょう。

不動産会社の選定

金融機関に相談して任意売却に進めていく方向で決まったら不動産会社を選ぶ段階に進みます。

ここで重要なのが任意売却のノウハウがある不動産会社に相談することです。任意売却は通常の不動産とは手続きが異なるので専門的な知識が必要です。

いくら販売力があったとしても任意売却についての経験がなければ不要なトラブルにあうリスクが高くなります。不動産会社は必ず複数社に相談し、その際は任意売却の実績について聞いてみましょう。

不動産価格の査定 

任意売却を依頼する不動産会社を含め、不動産価格の査定をしてもらいましょう。一社にしか査定をしていない場合、価格の相場や売却までの期間がわかりにくいというデメリットがあります。

また売却の際には金融機関の承諾が必要になり、売却価格を決める上ではより客観的な根拠が必要です。

上記に注意しながら査定をしていきましょう。

債権者への確認・許可をもらう

任意売却を進めていく上では金融機関へ相談することが不可欠です。

不動産の査定額が決まったときもなるべく早く金融機関へ相談しましょう。

査定額を確認してもらい、返済計画について協議していきます。

任意売却の開始

金融機関の同意を得られたら任意売却を開始します。通常の不動産売却と違い期間があります。

のんびり売却活動を続けていると任意売却の買い手がつかないということになりかねません。売却活動を不動産会社任せにせず、清掃や内覧日をなるべく多く立ち会うなど積極的に協力していきましょう。

売買契約の締結

買主が決まったら売買契約の締結に進みます。

任意売却は競売とは違い費用を売却益で補填することができます。

諸費用には仲介手数料、登記費用、印紙代、固定資産税などだけではなく引っ越し費用があります。

任意売却物件の決済・引き渡し

売買契約が終わったら不動産の決済と引き渡しになります。

任意売却は強制退去ということはないので、引っ越し日も希望を出すことができます。買主や金融機関と相談していきます。

決済日には売買代金の支払いと鍵の引き渡しを行います。その後、司法書士が抵当権の抹消登記と所有権の移転登記の申請を行います。

新生活の開始

任意売却を終えると新生活がはじまります。

基本的には自宅を売却し賃貸で生活していく方法がありますが、新しい買主や債権者と相談し自宅に住み続けるリースバックという方法があります。

特に任意売却を離婚が原因でした場合には子どものために自宅に住み続けたい人もいるでしょう。

どうしても自宅に住み続けたい場合はなるべく早い段階で債権者に相談しましょう。

任意売却の注意点と成功させるコツ

任意売却の注意点と成功させるコツ

ここまでは任意売却の流れについて解説してきました。任意売却は通常の不動産売却とは違いさまざまな制約やトラブルのリスクがあります。

注意点をおさえておくことでこういったトラブルになるリスクを減らし、成功する確率が上がります。

債権者と連帯保証人の同意がないと任意売却できない

任意売却は連帯保証人の同意がないと進めることができません。万一、ローンを返済できなくなった場合は連帯保証人が負担しなければなりません。

中には連帯保証人に無断で手続きを進める人もいますが、大きなトラブルにつながります。住宅ローンを滞納しているときなどなるべく早い段階で連帯保証人に相談することが重要です。

任意売却の売却期間は決まっている

任意売却は売却期間が決まっているため、希望価格で売却するまで待つことはできません。

具体的には競売の開札までがタイムリミットです。競売までの期間を逆算して計画的に進めていく必要があります。

任意売却物件の契約にも債権者の合意が必要

任意売却を進めていくことになっても安心はできません。売却することになっても条件や対応によっては債権者が認めてくれないリスクがあるからです。

お互いが納得した上で進めていくためにも常に債権者とは情報を共有しておくことが重要です。

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