【緊急】しみけん不動産投資トラブルの経緯は?不動産のプロが徹底解説!

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中西諒太
監修者
静岡県出身。城都不動産株式会社 代表取締役。宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/住宅ローンアドバイザー/日商簿記検定2級|賃貸仲介・売買仲介・賃貸管理会社にて勤務後、独立。現在はWEBメディア運営と不動産賃貸業を経営。
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今回はタレントのしみけんさんが話題になっている不動産投資トラブルについて解説します。

不動産投資にはさまざまなトラブルが付きものですが、今回起きたトラブルを知っておくことであらかじめどういったことに気をつけていけばいいのかがわかります。

現在不動産投資をしている方だけではなく、これから不動産投資にチャレンジしようと思っている人にとっても役立つ内容となっています。

中西諒太

私自身、現在不動産会社を経営しており、不動産オーナーとしての経験もあります。実体験をもとに、プロとしての立場から今回のニュースについて解説します。

目次

しみけん不動産投資トラブルの概要

まず、今回のトラブルの内容ですが、しみけんさんが新潟の高利回りのアパートを購入しようとしたところ、決済直前になってアパートの入居者が一斉に退去するという電話があったというものでした。

ネットニュースの記事では次のような内容でした。

「現状利回り13.5%の新潟の物件を売買契約。明日午前に1800万弱の決済」と新潟の物件を購入したといいうものの「そんな前日の本日18時に『すみません。入居者がほぼ全員退去予定となりました』と伝えられたという。

 その後、「とりあえず 弁護士先生2名 行政書士先生2名(注=司法書士の先生と訂正あり)のチームで対応協議中」と専門家とともに対策を練ることを伝え、「今解約すると違約金約360万円。 手付解除の期日(2/7)が過ぎた時点での知らせ… 数少ない部屋数で 2/7-13でそんなドタバタ退去する?」と物件を怪しんだ。

Yahoo!ニュースより引用

不動産会社から一斉退去の電話が決済直前に連絡があったので、代金をまだ支払ってないのが不幸中の幸いです。これがもし決済後だった場合、さらにややこしくなってたかもしれません。

以上が今回の事件の概要についてでした。

しみけん不動産投資トラブルの問題点

ここからは、今回のトラブルの問題点の整理をします。

問題点は大きく3つあります。

レントロールの虚偽

今回のトラブルでは現所有者が退去予告について、少なくとも1月中には把握していたことが判明しています。

もし売主側が、契約前に退去の通知が来ていることを知りながら説明しなかった、ということであれば、契約不適合責任を問われ、売主や仲介会社が損害賠償責任を負う可能性があります。さらに、実際は全空物件なのにほとんどが埋まっているように装うなど、かなり悪質なケースになると詐欺罪に問える可能性もあります。

とはいえ完全に売主や仲介会社の責任にするのは難しいかもしれません。

というのも、しみけんさんは自分で不動産投資に詳しいというなことを言ってますし、実際にいくつか不動産を所有している上に法人で購入しているので、完全に素人とはいえません。裁判をしても「このくらいのリスクはわかっていたよね」と判断される可能性がある。

また、売主は退去を知っていたかもしれませんが、不動産会社は知っていなかった可能性もあります。というのも、100%悪意があればわざわざ決済直前になって連絡せず、そのまま進めるからです。

決済直前に電話したとなると、本当に退去について知らなかったか、もし知っていたとしてもうっかり伝え忘れていた可能性もゼロではありません。

コミュニケーションが取れない

今回対応した不動産会社は対応が遅いにも関わらず指示は多かったそうです。不動産会社が対応が遅いのは不動産投資の取引をする上では致命的ともいえます。

何か隠し事をしているかや仕事にやる気がないなど、何かしらトラブルになるリスクを抱えている可能性があります。

初期対応の段階であまり良い感じではなかったとのことだったので、途中で引き返すべきだったといえます。

三為契約

今回の取引は三為契約だったといいます。

三為契約は単純に言えば、不動産仲介ではなく、売主と買主が直接契約する形になるよう、不動産会社が書類の手続きをすることです。

今回のようなケースは特に不動産会社にとっては仲介するよりも三為契約した方が断然利益になります。仲介は不動産の物件価格に一定の割合の上限金額がありますが、三為契約の場合はいくらでも利益を乗せられるからです。

もちろん、商取引である以上は多少の利益が乗るのは仕方ありませんが、三為契約の場合は利益を抜きすぎている可能性があります。

三為契約の時点で、実は投資家にとってはそこまで旨味のある案件ではないともいえます。

以上が今回のトラブルの問題点についてでした。

しみけん不動産投資トラブルからの教訓

ここからは、今回のトラブルから学べる教訓について解説します。

教訓はおもに4つあります。

利回りが高い地方の物件は注意

不動産投資は、そもそも一般投資家がなんのトラブルやデメリットがなく購入できるような美味しい話がくるわけがありません。

特に地方の高利回りの物件はなおさらです。利回りが高いと魅力的に感じる投資家は多いですが、その分修繕費用がかかったり、今回のように入退去のリスクがあります。

利回りが高いという時点で何かしらデメリットがあるので警戒するべきなのです。

もちろん、レントロールだけを信用するのも注意です。不動産会社によっては意図的に利回りが高くなるようにレントロールを偽造したり、カーテンスキームを使うこともあります。

カーテンスキームとは入居者がいないのに、カーテンをかけて入居者がいるように装って不動産を売っていたスキームのことです。

中西諒太

そもそも利回りも高くて賃貸中の物件は不動産会社が買うので、一般のエンドユーザーに回ってくることはほぼありません。自分が美味しいと思った話は疑ってかかる癖を身につけることが重要です。

必ず現地を見にいくべき

今回のトラブルでは、現地確認したとありませんでした。

もしかしたら遠方の物件のため現地確認していない可能性があります。

不動産投資をする上で、現地確認をしなければわからないことはたくさんあります。

  • 現地に行って入居している様子を確認する。
  • 集合ポストの各部屋のポストのゴミの量の確認。
  • 駐輪場の確認
  • 夜間にも現地に行って入居者が帰ってきてるか確認する。

たとえ遠方の物件だとしても失敗したくないのであれば必ず現地確認をするべきです。

最悪の状況を想定する

不動産投資は常に最悪の状況を想定しておくことが重要です。

今回のトラブルは一斉退去が大きな問題ですが、一斉退去は繁忙期なら十分ありえます。もともと8室中6室入居しており、6室のうち4室が退去したそうです。

大学の近くの物件のようなので、繁忙期であれば6室中4室退去するリスクは十分に考えられますし、あらかじめ想定しておくべきことです。

もし最悪の状況を想定した上でそれを許容できるようであれば不動産投資をやること自体が向いていないといえます。

業者の評判は必ず調べる

今回のトラブルでは不動産会社の対応に違和感があったようですが、そのまま取引に進んでしまいました。

少しでもおかしいと思った時点で会社の評判や口コミを確認しておくべき、特に三為取引をする業者は評判が良くない可能性が高いです。

GoogleマップやX(旧Twitter)はもちろん、国土交通省ネガティブ情報等検索システムで過去の処分歴を確認することも重要です。

まとめ

最後にまとめです。

今回の件を受け、しみけんさんは契約書に特約として「この表面利回りは確定であり、下がる場合には対処を行う」一筆を添えてもらうなどの対策も必要かもしれない」と発言していますが、あまり細かく要求しても不動産会社や売主から嫌われるので、交渉をする際は注意が必要です。

今回のトラブルからわかるように、不動産投資は片手間に副業や兼業でできるほど簡単なものではありません。

成功している投資家は新着物件が出たら遠方でも当日に現地確認にいくほどのスピード感ですし、指値交渉もせず、「購入した後は何も文句は言わない」というような度胸もあります。

正直なところ、時間がない人が片手間でこういったプロと戦うのは非常に厳しいです。

なによりも投資は自己責任なので、何が起きようとも自分のせいだと割り切れる人が不動産投資に向いています。

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