不動産の転職、賃貸と売買のどちらがよい?【未経験者は賃貸がおすすめ】

不動産業界への就職や転職、特に営業の仕事をしたい場合、賃貸と売買のどちらからはじめたらいいのか悩んでいる人もいるでしょう。不動産業界が未経験の人にとって、その業務内容の実態はわからないですし、今後のキャリアアップについて考えるのは素晴らしいことです。

今回は、不動産の賃貸と売買を比較しつつ、どちらを選び、どうキャリアアップしていけばいいのかについて解説していきます。

私自身、転職を複数回してきたので、特徴やメリット・デメリットを把握していますし、実際に、関東圏・地方(静岡)での勤務を経験してきました。賃貸仲介・売買仲介の業務内容ももちろん把握し、業界内での情報収集にも余念がなかったので、僭越ながら参考にして頂けるはずです。

賃貸と売買の業務の違いやメリット・デメリットだけではなく、求人選びの際のポイントもしっかり解説していきます。

不動産業界は他の業界とは違った独自のルールや待遇があります。そのため、転職活動をするときはより不動産事情に詳しいところから情報収集をしていくことが重要です。不動産業界の転職に成功したい場合は以下の記事が役立ちますのでぜひご参考くださいませ。
不動産業界に強い転職エージェントおすすめ21選!選び方と成功のコツや注意点を徹底解説!

目次

不動産の転職、賃貸と売買のどちらがよい?

不動産の転職、賃貸と売買のどちらがよい?

結論からいうと、売買からよりは賃貸から始めることをおすすめします。特に前職は全く別の業界にいたり、宅建資格をまだ持ってない人にとってはなおのことです。ここまで賃貸から始める理由について具体的に解説していきます。

専門性が売買ほど高くない

売買ってかなり専門性をもとめれれるんですよね・・・。

『住宅ローン、税金、登記関係、宅建業法』

「売れれば知識なんて関係ない!」というある意味振り切っている営業マンや不動産会社もありますが、ぶっちゃけ稼ぎたい一心でこういった会社に入るのは要注意です。取引に失敗してお客様が損害を受ければ、稼ぐどころか訴訟にまで発展しかねません。そのくらい、売買は専門性が求められる仕事なのです。賃貸と売買の具体的な仕事内容をみると、違うのがわかります。

売買仲介の仕事内容
  • 物件収集
  • 広告出稿
  • オープンハウス開催
  • 物件案内
  • ローン審査
  • 物件調査
  • 契約書重要事項説明書作成
  • 契約
  • ローン申し込み
  • 引き渡し準備
  • 残金決済
賃貸仲介の仕事内容
  • 物件掲載
  • 問い合わせ対応
  • カウンターセールス
  • 内見立ち会い
  • 契約書作成

売買は、全体の業務量が多いのはもちろん、一つ一つの業務に求められる専門性も高く、どれか一つの業務をミスするだけで、全体の業務に影響するリスクが非常に高いのです。一方、賃貸の場合はそういったリスクが売買よりも少ないため、精神的に余裕をもって業務に取り組むことができ、ミスを少なくすることができます。

未経験者が多い

賃貸の場合は、不動産業界未経験者が非常に多いです。僕自身アパレル販売員から賃貸仲介に転職しましたし、他のスタッフも工場、美容師、自動車整備士、飲食店など多種多様です。しいて言えば、接客業が多いのが特徴ですね。

未経験が多い会社の中には研修があります。僕がいた会社も2週間本社の研修がありって、電話のとり方からメールの送り方も教えてくれました。そしてなにより、賃貸はみんな優しい。未経験が多いので、「なんでそんなことできないんだ!」というのも起こりにくいんですね。豆腐メンタルの僕にはピッタリでした(笑)

賃貸が比較的離職率が高いというのは、ある程度経験してから売買に行く人が一定数いるからです。良くも悪くも、未経験者のキャリアアップの場とも言えます。

一方で、売買だと業界経験者の中途が多く、宅建保持者も多いです。都内の大手なんて、宅建保有者の割合がほぼ100%なので、宅建がないと書類選考の時点で落とされるくらいです。賃貸は半分も宅建保持者がいないので、宅建があればさらに転職がしやすいです。

営業が売買より楽

賃貸仲介はポータルサイト(SUUUMOやアットホーム)からの集客が大半なので、集客という部分での営業はかなり楽です。

一方で売買の場合、ポータルサイトだけではありません。チラシ、立て看板、電話営業、街頭・訪問営業。その種類は非常に多く、新人であればあるほどこういった集客業務を任される、というかやらされます。売買という業態上仕方ない部分がありますが、正直メンタルと体力の両方がないと務まりません。「どちらも強い!」と自信をもって言えるのでなければ、賃貸仲介をおすすめします。

売上がとりやすい

売買の場合は営業ノルマがキツイだけでなく、単価が高いので決まりにくいです。「マイホームは一生に一度のお買い物」というキャッチフレーズがあるように、それだけ買う方は必死ですし、慎重です。そのため、頑張って営業しても売上につながらないのはあたりまえです。契約が1件も決まらないことを「タコがついた」と表現し、上司によっては、「なんで売れないんだ!」と詰められます・・・。

一方賃貸の場合は、お客様が物件を決めやすいので収入が安定します。売買に比べて稼げないとは言われますが、平均以上の売上を取れれば同世代よりは稼げる収入を得られます。

早い人だと3ヶ月、遅くても1年あれば十分に1人前になります。

ちなみに、賃貸仲介というと、アパマンショップやミニミニなどがイメージでありますが、単価が高い物件を仲介すればさらに収入を上げることができます。

たとえば、高級分譲マンション専門の賃貸や、オフィス仲介です。都内でこういった物件を仲介している営業マンの中には、売買以上に稼いでいる人がいるのも珍しくないというのが現状です。

下記のdodaの求人も20代で月収100万とありますね。チャレンジャーな方は是非!

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不動産転職で賃貸仲介会社を選ぶ時のポイント

不動産転職で賃貸仲介会社を選ぶ時のポイント

はじめて不動産業界に入る場合は特に賃貸がおすすめですが、賃貸仲介の会社といっても千差万別で、良い会社もあれば、そうでない場合もあります。ここからは、はじめて不動産業界に入る人が会社を選ぶ時のポイントについて解説していきます。

待遇面

最低限チェックしておきたい待遇面は「資格手当、残業手当、年間休日」の3つです。

資格手当

賃貸仲介の場合、大半の会社は3万円前後の宅建手当があり、それ以外の資格を持っていれば手当が出る場合もあります。例えば、管理業務主任者、ファイナンシャルプランナーなどが多いですね。現在、宅建手当を持っていなくても、資格手当がどれくらいあるかで、社員を大事にしているかどうかがわかります。もし、宅建受験料の免除や、合格祝い金があれば、従業員を育てる姿勢がある会社なので、良い会社である確率が高いです。

残業手当

賃貸仲介は1月から3月前後が引っ越しシーズンによる繁忙期で、残業せざるを得ない状況になります。そういった時は残業が出るのかのチェックは必ずしておきましょう。また、注意しておきたいのが「みなし残業」です。みなし残業がある場合は、その時間を超えた分しか残業代が支給されません。

例えば、みなし残業40時間込みで月給25万円だった場合、残業がなくても40時間残業しても同じ給料というわけです。ただ、その分歩合率が高い会社もあるので、その点は転職エージェントなどを利用して確認するのも良いでしょう。

年間休日

賃貸仲介は、平日の不定休で、完全週休2日というのを基準にしましょう。おおよその年間休日は115日から120日前後になります。110日を切るのはかなり休みが少ないので、よっぽど歩合が良くない限りは避けましょう。

ノルマ、歩合率

歩合率は会社によって違いますが、売上の3%以上、高い会社の場合は10%前後になります。ただ、これも高いからいいというわけではなく、固定給によっても違うんですよね。歩合が低くても、「固定給は普通の給料くらいはあるんだから我慢してね」という会社もありますし、その逆もまたしかりです。安定した給料をもらいたいのか、最低限の給料があって歩合が高い方がいいのかは個人によって異なります。

注意点は、ノルマが高いにもかかわらず、歩合率低いという点です。そういった会社は、社員が頑張っても報われず、頑張れば頑張るほど会社に利益が増えるだけです。

離職率

不動産業界は、業種が多いため、業界内を転々する人は他の仕事に比べて多いです。賃貸も例外ではなく、売買やリフォーム、管理、開発といろいろな業種に転職する人が多いです。とはいえ、会社によっては待遇が悪いというのが原因で離職する割合が多いケースがあります。離職率の理由など、実態を知るのはなかなか難しいので、「カイシャの評判」などの口コミサイトや、転職エージェントの意見を参考にするのが良いでしょう。

関連記事:不動産業界に強い転職エージェントおすすめ21選!選び方と成功のコツや注意点を徹底解説!

まとめ

不動産業界で未経験で入る場合は、不安に感じると思いますが、誰でもはじめて未経験で入る時はそう思うものです。

私自身、実際に入社してからは、わからないことが多すぎて、「何がわからないのかわからない」という状態でした。ただ、気づいたら他の人と変わらず仕事ができるようになりましたし、物覚えが遅い僕でも1年あれば問題なく仕事を回せるようになり、余裕さえ出てきました。

ただ、このように問題なく仕事ができるようになったのも、会社選びを間違えなかったというのが大きな理由だと思っています。

仕事は転職活動の時点ですでに始まってるともいえます。

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