任意売却とは？メリット・デメリットを競売との違いを踏まえてわかりやすく解説します
任意売却とは不動産売却の方法のひとつです。住宅ローンを滞納している人の中には任意売却を検討している方もいるのではないでしょうか？
本記事では任意売却についてメリット・デメリットを踏まえて解説していきます。競売との違いを知りたい方にとっても役に立つ内容となっています。
任意売却とはなにか一通り知っておくことは、よりあなたに合った不動産売却の方法を選ぶためにも重要なことなので、ぜひご参考ください。
任意売却会社の中には買い叩いてくる悪質な業者もあるので要注意です。そういった悪質業者を見分けるためには複数の不動産会社を比較することが重要です。比較をし、自宅の正しい売却価格がわかれば、自分にとって最適な売却手段を知ることができ、高額売却にもつながります。
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関連記事：任意売却は住宅ローン滞納なしでも可能！
傅 禕婷（フウ イティン）
FPサテライト所属ファイナンシャルプランナー
上海出身、東京都在住。上海の大学を卒業後、日系の広告代理店に9年間勤務。
2015年に来日、結婚をきっかけに家計管理を任され、日本の税制や保険などに興味を持ち始める。
お金の知識を豊富にしたく、世の中の複雑な経済の仕組みを知りたいため、FP2級を取得。今後はFP1級やCFPも目指している。
現在はインバウンド業界に従事しながら、FPとしても活動中。
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任意売却とは
任意売却とは借入金が残った状態でも、債権者である金融機関の了承を得た上で、ある程度所有者の希望条件で一般市場で不動産を売却することです。通常売却と違い、任意売却は抵当権がついたまま不動産を売却することができ、売却しても残債が残った状態で抵当権を抹消できます。
任意意売却と競売の違い
競売とは住宅ローンを滞納し続けて最終的に債権者である金融機関が裁判所で法的な手続きにて不動産を売却する方法です。任意売却は債務者の意思で不動産の売却活動が行えるので、価格交渉もでき、売却価格も通常の市場価格に近い価格で販売できる可能性があります。
一方で競売の場合は債券回収代行会社が強制的に売却するので、市場価格より安い価格で取引されるケースが大半です。
任意売却のメリット
任意売却のメリットを把握しておくことで、自身が任意売却をするべきかどうか判断する材料になります。
競売よりも高く売れる
前述の通り、任意売却で高く売れればその分住宅ローンを減らすことができます。競売だとどうしても相場とはかけ離れた金額での売却になってしまいますが、任意売却の場合は通常の不動産売却と同じくらいの価格で売ることも十分に可能です。
条件にこだわるなど自分の意思を反映して好条件の売却をしやすいのは任意売却の大きなメリットです。
残債の計画が立てやすい
競売に比べて任意売却の方が金融機関など債権者からの印象が良い傾向にあります。
任意売却をしてもローンが残ってしまうケースが大半ですが、任意売却で残債がまかなえなかったとしても臨機応変に対応してもらえやすいです。分割で支払うこともできますので、今後の生活にも大きなマイナスにはなりにくいでしょう。
競売よりも早く終わる
競売は早くても6〜7ヶ月、状況によっては2〜3年以上かかることもあります。一方で任意売却は半年以内で終わることも可能です。
今は住宅ローンの返済がきつくても、すぐに新しい生活に向けて動き出したい方にとって任意売却は有効な手段です。
関連記事：不動産競売の流れと期間を徹底解説！
引っ越し費用を確保しやすい
任意売却は引っ越し代など生活を立て直すための費用を自費で払わなくてよいケースが多いです。任意売却によって得た代金を新生活のための費用として補填できるというわけです。
もちろん金融機関との交渉にもよりますが、競売になってしまうと引っ越し代を自費で支払うことは確定なので、任意売却は競売に比べるとメリットは大きいです。
引っ越し時期を調整できる
競売の場合は買い手が決まってしまうと引っ越し先が決まっていなくても退去しなければなりません。居座り続けると強制退去処分になってしまいます。
任意売却では競売のような差し押さえや立ち退きが発生しないため、自分のペースで新生活に向けて手続きを進めていくことができるので、メンタル面でも安定します。
関連記事：任意売却後の生活はどうなる？
近所に知られない
任意売却は通常の不動産売却とほとんど同じで、不動産所有者の情報を近所に知らされることはよっぽどのことがなければありません。
競売の場合は裁判所だけではなくインターネットや新聞でも競売物件として公開されてしまいます。すこしでも近所に知られる可能性を減らしたいという場合は競売よりも任意売却の方がメリットが大きいです。
任意売却のデメリット
任意売却はメリットだけではありません。デメリットを把握しておくことによって事前にリスクを抑えることができます。
具体的に解説していきます。
信用情報に登録される
任意売却で住宅ローンの滞納が続いていると信用情報に登録されてしまいます。信用情報に登録されると、新しくローンを組んだりクレジットカードを作るのが難しくなります。
関連記事：任意売却してもクレジットカードは使える！
連帯保証人などの同意が必要
住宅ローンの契約の際には連帯保証人を設定することもあります。もし債務者がローンを払えない場合、その分の請求は連帯保証人が負うことになります。そのため連帯保証人に迷惑をかけてしまう可能性があります。
任意売却する際、連帯保証人の同意が必要ですので、理解がある連帯保証人ならともかく、場合によっては反対される連帯保証人もいるのが任意売却のデメリットです。
関連記事：任意売却をしたら連帯保証人はどうなる？
買い手がつかない可能性がある
任意売却が通常の不動産売却と違うのは売却活動のタイムリミットが設定されていることです。競売にかけられるまでのリミットがおおよそローンを滞納してから1年以内のケースが多いです。自分の希望の金額で売却したいからといって1年も2年も時間をかけられるわけではありません。
そのため、場合によっては相場より低い金額で売却する覚悟も必要です。
関連記事：任意売却の買い手がつかない！
競売より手間がかかる
競売は裁判所や債権者が勝手に手続きを進めていきますが、任意売却は自身で業者を探したり、早く売却するために行動していかなければなりません。
とはいえ、しっかりした業者を見つければ手続きがスムーズに進みますし、自身が動く負担を軽くすることができます。
任意売却に強い専門家に相談すれば、手間がかかるというのは大きなデメリットにはなりません。
関連記事：任意売却はいつまでにする必要がある？
悪質業者に騙されるリスクがある
任意売却をするにあたって不動産会社に依頼することになりますが、注意したいのが悪質業者に騙されるリスクがあるということです。
特に任意売却をする人の不安につけこんで対応する業者もいるので注意が必要です。
しっかりとした対応をしてくれる業者を選んでいきましょう。
関連記事：任意売却のトラブルとは？
任意売却会社の中には買い叩いてくる悪質な業者もあるので要注意です。そういった悪質業者を見分けるためには複数の不動産会社を比較することが重要です。比較をし、自宅の正しい売却価格がわかれば、自分にとって最適な売却手段を知ることができ、高額売却にもつながります。
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任意売却で失敗しないためには
任意売却で失敗しないためにはデメリットを把握した上で下記についても注意しておきましょう。
任意売却に強い会社を選ぶ
任意売却は通常の不動産売却とは違い、専門性の高い会社を選びましょう。
- 不動産会社
- 弁護士
- 司法書士
具体的には上記のような相談先があります。
状況によって任意売却の相談先が変わりますが、もしわからない場合はそれぞれ相談してみてから具体的にどこで手続きを進めていくか判断していくと良いでしょう。
詳しくは下記の記事でも解説しています。
関連記事：任意売却の相談先おすすめ３選【選ぶ際の注意点とコツも徹底解説】
連帯保証人の同意をもらう
先述したとおり、任意売却は連帯保証人の同意がなく手続きを進めていくと大きなトラブルに発展するリスクがあります。
そのため、専門家に相談するのと並行して連帯保証人の同意をもらうよう動いていきましょう。任意売却のメリット・デメリットを説明できれば連帯保証人にとっても有力な手段になります。
任意売却の準備を早く進める
任意売却はタイムリミットが決められています。先延ばしにすればするほど物件を高く売るのが難しくなりますし、競売になるリスクが高くなります。
働きながら任意売却を進めていくのはかんたんなことではありませんが、専門家の力を借りながらなるべく早く準備を進めていきましょう。
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